ダイエットや身体づくり、日々生き生きと健康に過ごせる体力づくりの基本となるのは「運動」です。
どんな運動をするのかはもちろん、実は「いつやるのか?」というタイミングによって、得られるプラスの効果や身体への影響は変わってきます。
「なんとなく朝が良さそう…」ですが、実際に朝の運動にはどんなメリットや効果があるのかについて解説します。
運動するなら朝が良い理由とは?
ずばり、運動するのに良い時間帯は「朝」。朝の運動には心や身体にさまざまなメリットがあります。
メリット①代謝がアップする
同じ運動でも、朝の方が夜に比べて脂肪燃焼率が高まります。
運動することで交感神経が刺激され、血流が良くなり、それによってエネルギー消費に必要な基礎代謝もアップするのです。さらに、運動してから数時間は代謝の良い状態が続くので、朝に運動すると1日を通して通勤時や買い物などちょっとした活動でのエネルギーも消費しやすくなります。
年齢的に代謝が下がってくる30代後半以降の方とっては、朝の運動はより効率よく、運動効果が期待できるというわけです。
メリット②自律神経のバランスが整いやすくなる
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、起きてから活動し始めると交感神経が優位に、就寝時など休息モードになると副交感神経が優位に働きます。
この切り替えがうまくいかない、どちらかが優位になりすぎていると“自律神経が乱れた状態”になり、肩こりや手足のしびれ、不眠や疲労感、気分の落ち込みなど様々な不調が表れることがあるのです。
朝、運動して活動することで、しっかりスイッチが入って自律神経が刺激され、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになります。
メリット③仕事や勉強、家事の効率がアップする
運動することで全身の血行が促進され、脳への血流も良くなります。すると頭がスッキリして、集中力が高まり、仕事や勉強がはかどる効果が期待できます。
身体もテキパキ動かせることで、作業効率もアップしますよ。
“朝日を浴びる”も良いことずくめ
運動そのものはもちろん、運動する際に朝日を浴びることにも嬉しい効果があります。
①体内時計がリセットされ、睡眠や腸にも良い影響がある
朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、14~16時間後に眠りを誘う「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌されます。そのため、夜ぐっすり眠れるようになります。
また、運動することで水分を摂ったり、朝しっかりお腹が減るので朝食を食べたりすることで腸が刺激され、便秘解消にも繋がります。
②幸せホルモンが分泌されて気持ちが元気になる
朝日を浴びると、「セロトニン」というホルモンが分泌されます。これは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させる働きがあり、気持ちが前向きに元気になっていきます。
③骨の健康&免疫に欠かせないビタミンDが生成される
朝日(紫外線)を浴びると、ビタミンDが形成されます。ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートし、骨を丈夫にする働きがあり、骨粗しょう症の予防など骨の健康には欠かせない栄養素。また、免疫機能を促進する働きもあります。風邪予防、骨の衰えや筋肉の低下を防ぐ強い味方です。
朝の運動で注意したいポイント
ただし、朝の運動には注意点もあります。
起きたては筋肉が温まっていないため、いきなり身体を動かすとケガをしやすくなります。
また、睡眠中は汗や呼吸で想像以上に水分を奪われており、その量は一晩で約200~500mlほど(季節や気温によって異なる)にもなります。そのため、寝起きは水分不足気味で、血液の濃度も高くなっており、その状態で激しい運動をすると、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まるのです。
朝の運動の強度はほどほどにウォーキングなど気軽に続けられるものにして、さらにしっかり水分を捕ってから始めることが大切です。
結論、朝の運動はメリットが大きい!
年齢を重ねて出てくる代謝の低下や気分のゆらぎなど、気になる悩みを解消してくれる策のひとつが朝の運動です。
やはりせっかく運動するなら、効率がよく、より多くの効果が期待できる時間帯にしたいもの。
身体のさまざまな機能を高め、ダイエットや病気の予防も期待できるなど、年齢に負けない健やかな身体づくりのために、“朝の運動”を無理せず取り入れていきましょう。
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