筋力低下の原因は?疲れやすいのは筋力が落ちているせいかも!

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何もない場所でつまずいたり、気がつくと猫背になっていたり…。
年齢や疲れのせいと考えがちですが、そもそも疲れやすいのは筋力が低下しているサインです。
筋力は20代をピークに徐々に低下しますが、40代を過ぎた頃から自覚する人も多いよう。
今回は、40代から顕著になる筋力低下の原因を踏まえ、効果的な対策を解説します。

筋力低下の原因は加齢だけじゃない!

若い頃に比べて、体力や筋力がなくなったと感じている人も多いでしょう。筋力は筋肉の断面積(筋肉量)にほぼ比例し、筋肉量は加齢とともに減少するといわれます。

加齢によって筋肉量が減るのは、筋肉が合成される量よりも分解される量のほうが多くなりやすいからです。これには筋肉の合成を促す成長ホルモンの減少などが関わっているとされています。
さらに、運動不足や栄養の偏りがあると、筋力低下が加速してしまいます。また、病気やケガなどによって、筋力が落ちてしまう場合もあります。

筋力低下によって起こる不調

筋力が低下すると疲れやすくなり、また猫背の姿勢の方が楽に感じるようになります。
猫背は肩や首のこり、腰痛、むくみなどの要因となるだけでなく、前かがみになり見た目にも暗い印象を与え、実際に気分が落ち込んでくるそうです。そのうえ、姿勢を支える筋肉をあまり使わないため、代謝が低下して太りやすくなるでしょう。

また、わずかな段差でつまずいたりするのも、筋力が低下している人の特徴です。注意不足と思って見過ごしがちですが、筋力が低下した状態でつまずいて転ぶと、骨折することも少なくありません。

筋力低下は骨の健康とも関係している

筋力低下は転倒・骨折のリスク因子です。
女性は閉経を迎えると骨密度が急激に低下することが知られていますが、骨密度と筋肉量には深い関係があります。いくつかの研究で、筋肉量が多いほど骨密度が高い傾向が示されており、筋力を維持することは骨粗しょう症を防ぐためにも重要だとされているのです。
その理由として、骨は外から加わる力に応じて強くなり、筋肉を動かす時にも力が加わるためと考えられています。

また、筋力、体力が十分にあると、日常生活をより活動的に送れるのではないでしょうか。身体を動かすことで骨に力が加わり、骨密度が増して強くなっていくのです。

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筋力低下を防ぎ、骨を守るために大切なこと

筋力低下の主な原因は、加齢、運動不足、栄養の偏り、病気やケガだと述べました。病気やケガが原因の場合はその治療が優先されますが、運動不足と栄養の偏りは自分で何とかできます。ここからは、筋力低下を防ぐための運動と食事のポイントを紹介します。

運動のポイント

筋力を維持するには、有酸素運動よりも筋トレが効果的だとされています。筋トレのポイントは以下の3つです。

1.太ももやお尻など、下半身の大きな筋肉を中心に鍛える
2.ひとつの動作をゆっくりと行う
3.「ちょっとキツイ」と感じる程度の回数を行う

自宅で筋トレを行うなら、自分の体重を負荷にして行う自重トレーニングが続けやすいでしょう。腕立て伏せや腹筋、スクワットなどは自重トレーニングの代表格です。
中でもスクワットは下半身の筋肉をまんべんなく鍛えられるためおすすめ。スクワットには色々なやり方がありますが、上半身を起こしてしゃがむと膝を痛めやすいため、上体は少し前に倒して、お尻を突き出すように腰を落とすと良いでしょう。

食事のポイント

食事は筋肉の材料となるたんぱく質を十分に摂ることが大切ですが、それだけでは足りません。糖質が不足すると、活動のエネルギー源としてたんぱく質が使われるため、筋力低下を招きやすいといわれます。

また、筋肉をつくる際にはビタミンB群が必要です。ビタミンB群は、脂身の少ない肉やレバー、魚、卵、大豆、乳製品などのたんぱく質食品のほか、にんにく、ごま、のり、玄米などに含まれています。

さらに、筋肉量と骨密度の関係を考えると、カルシウムとビタミンDも重要です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きが知られていますが、筋力維持における役割も注目されています。
カルシウムは乳製品や小魚、青菜など、ビタミンDは青魚や干したキノコに含まれるため、これらを毎日摂ることをおすすめします。

まとめ

筋力が低下すると疲れやすくなるだけでなく、身体の痛みや代謝の低下を招きます。骨折のリスクも上がるため、特に女性は注意が必要です。筋肉と骨の健康を守るために、運動と食事のポイントを踏まえ、毎日をアクティブに過ごしましょう。

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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