耳を温めるだけで調子が良くなる!?話題の「耳温活」の効果とは

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最近、耳を温める「耳温活」が注目されていることをご存じですか?
発熱体が付いた耳栓やイヤーアクセサリーなど、耳温活のためのグッズも販売されており、セルフケアアイテムとして広がりつつあります。
でも、耳を温めることで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は耳温活の効果について解説します。

耳の疲れが不調の原因!?

コロナ禍で、耳の疲れを感じる人が増えているそうです。
長時間マスクを着けているだけでも耳が痛くなったりしますが、リモートワークでは打合せにイヤホンを使用したり、音楽を聴きながら作業をしたりと、耳に負担がかかる生活をしている人も多いでしょう。
耳栓でもしない限り耳は常に働いており、自分では騒音と感じていなくても、知らず知らずのうちに耳にダメージを与えている可能性があります。

騒音にさらされ続けると、耳鳴りやめまい、ふらつきなどの症状が出るといわれます。耳鳴りは、静かなときほど気になるため、寝つきが悪くなったり、イライラしたりするでしょう。
ただでさえストレスが多い中、耳鳴りのせいで睡眠不足に陥る人も少なくありません。
耳温活が注目されている背景には、ストレス社会や睡眠への悩みがあると考えられます。

睡眠負債は骨の健康にも悪影響を及ぼす

よく眠れなかった翌日は頭がボーッとしたりしますが、例えば30分程度の睡眠不足でも、毎日積み重なると心身に様々な不調をきたします。
これを「睡眠負債」と呼び、日中の眠気や集中力の低下、倦怠感、イライラなどの症状のほか、肥満や高血圧といった生活習慣病のリスクが高くなることがわかっています。

日本人は世界的にみても睡眠時間が短く、特に30~40代の女性は仕事や家事、育児などで忙しいため、どうしても睡眠を犠牲にしがち。生活習慣病も気になる年頃なので、睡眠負債を溜めないようにしたいですね。

睡眠負債によって生活習慣病のリスクが高まる理由として、成長ホルモンの分泌不足が挙げられます。成長ホルモンは眠り始めの深い睡眠のときに多く分泌され、たんぱく質・ミネラル・脂質の代謝を促進する働きがあります。

睡眠不足が肥満を招くといわれるのは、脂質の代謝が滞るため。また、あまり意識されませんが、たんぱく質とミネラルでできている骨の形成にも支障がでます。
骨粗しょう症を防ぐためにも、睡眠習慣を見直してみましょう。

▶【あわせて知っておきたい】睡眠と骨の関係の詳しい解説はコチラ

耳温活は睡眠の悩みに効果的

日本人の5人に1人が睡眠の悩みを抱えているといわれます。とはいえ、現実問題として、十分な睡眠時間を確保するのは容易ではありません。そこで、睡眠の質を高めようと考える人たちに支持されているのが「耳温活」です。

耳温活グッズには、発熱体付きの耳栓や耳までカバーできるアイマスク、レンジで温める耳用枕など、寝るときに使用するものがたくさんあります。
耳を温めるとリラックス感が高まり、寝つきが良くなるからでしょう。

耳にはツボや自律神経が集中しており、温めることで副交感神経が活発になるとされています。副交感神経が優位になると、血圧や深部体温が低下して、体が休息モードとなるのです。

手軽にできる耳温活で不調を撃退

耳温活の良いところは、何と言っても耳を温めるだけという手軽さです。
入浴も睡眠の質を高めてくれますが、体温が下がって眠くなるまでに90分程度かかるとされます。寝る時間になっても眠くないときは、耳を温めてみてはいかがでしょうか。

耳温活専用グッズを試してみるもの良いですし、カイロや耳当てなどで温める手もあります。道具を使わずに、いつでもどこでもできるのは耳マッサージです。
人差し指と親指で耳たぶの付け根をつまみ、心地良いと感じる程度に引っ張ったり、もんだり、グルグル回したりするだけで、じわじわと温まってきます。

耳が温まってリラックス感が高まると、末梢の血管が広がって血流が増えるので、手足の冷えが気になるときにもおすすめです。

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文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

文責:上辻 知津子(うえつじ ちづこ)

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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